このページでは、トヨタ、カムリハイブリッドのフルモデルチェンジ情報を紹介します。
もくじ
トヨタ、カムリ
カムリは、トヨタの中型セダンです。
1980年に初代が発売されて以来どんどん大きくなり、今では全長4,850mm×全幅1,825mm×全高1,470mmと、クラウン並のサイズにまで大きくなりました。
現在ではアメリカでの販売の中核を担う車になっており、日本ではハイブリッド車のみが販売されています。
新型カムリの日本発売日は、2017年7月です。
既に、カローラ店、ネッツ店、トヨペット店で予約受付が始まっています。
TNGAプラットフォームを採用
出典 TOYOTA
新型カムリには、TNGAという新プラットフォームが採用されます。
これは、新型プリウスから順次採用されているものです。
TNGAプラットフォームは全部で6種類あり、カムリには、プリウスよりも一回り大きいGA-Kプラットフォームが採用されます。
TNGAの特徴として、
・低重心
・高剛性
といった点が挙げられます。
低重心、高剛性というのは、車の基本性能にはとても重要で、新型カムリも自分の意図したとおりの走りの実現、乗り心地の向上などが期待できます。
TNGAプラットフォームの採用とともにリヤに新サスペンションが採用され、操縦安定性や乗り心地など、車の基本性能が大幅に向上しています。
TNGAについて詳しくはこちら
http://gazooracing.com/pages/special/tnga/things/
デザインが大きく若返る!
カムリといえば、カローラなどとともに「オジサン車」の代表的な存在でしたが、新型カムリはスタイリッシュに生まれ変わります。
フロントマスクはキーンルックが強調され、スポーティーな雰囲気になりました。
現行カムリ
出典TOYOTA
↓
新型カムリ(日本仕様)
フロントマスクは、キーンルックに大きく開けたグリル内にメッキバーが配置されています。このメッキバーは無い方が良いとも言われていますが(笑)
リヤのランプも、高級感のある光り方をしていますね。
更に大きな変化を遂げたのが、インテリアです。
先代カムリのインテリアは、水平基調のインテリアに木目調パネルが配置されるなど、昔ならがの高級車。といった感じでしたが、新型カムリのインテリアでは曲線が多用され、先進的かつスポーティーなイメージを出しています。
先代カムリのインテリア
出典TOYOTA
新型カムリ、モデリスタ・TRD
マークX、SAIの受け皿の役割も
新型カムリは、マークX、SAIの受け皿の役割も果たします。
というのも、マークXとSAIはフルモデルチェンジされずに、2019年頃に販売終了されるといわれています。
その後の受け皿を、カムリが担う。ということですね。
セダンの市場が縮小している中、アッパーミドルと呼ばれるセダンが「カムリ」「マークX」「SAI」と3車種維持していくのは厳しい。という判断なのでしょう。
その前段階として、新型カムリは、クラウンのあるトヨタ店を除いた3チャネル(カローラ店、ネッツ店、トヨペット店)で販売されます。
サイズは更に大きく
新型カムリは、サイズが更に大きくなりました。
新型カムリのサイズは、全長4,885mm×全幅1,840mm×全高1,445mmです。
先代カムリのサイズは、全長4,850mm×全幅1,825mm×全高1,470mmでした。
全長が3.5cm、全幅が1.5cm大きくなっています。
先代カムリも十分に大きかったので、先代カムリから乗り換える分にはさほど大きな違和感は感じないでしょうが、マークXなどから乗り換えると、取り回しに苦労するかもしれません。
燃費は向上
日本で販売される新型カムリは、現行と同じく2.5Lハイブリッドのみです。
排気量は同じですが、ハイブリッドシステムを一新、小型・軽量・低損失化技術を高燃焼効率、高出力の新型エンジンと組み合わせて、動力性能を高め、低燃費を実現しました。
JC08モード燃費はまだ発表されていませんが、現行の23.4km/Lから30km/L程度にまで向上するといわれています。
また、4WDのe-fourが設定されるという情報も入っています。
トヨタセーフティセンスP採用
出典TOYOTA
新型カムリには、トヨタセーフティセンスPが採用されます。
トヨタセーフティセンスPは、トヨタセーフティセンスCとPがあるうちの上位のもので、
・自動ブレーキ
・車線逸脱警報
・オートマチックハイビーム
・レーダークルーズコントロール
の機能の総称です。
新型カムリには、このトヨタセーフティセンスが全グレード標準装備となります。
グレード、価格一覧
新型カムリのグレード構成は、下から、X、G、Gレザーパッケージと、現行と同じ3グレード構成です。
それぞれのグレードの装備は、
X
・16インチスチールホイール
・フルLEDヘッドランプ
・トヨタセーフティセンスP
・寄木調インテリアパネル
・7インチマルチインフォメーションディスプレイ
・電動パーキングブレーキ
G(Xに加えて)
・フルLEDリヤコンビネーションランプ
・17インチアルミホイール
・タイガーアイ調インテリアパネル
・6スピーカー
Gレザーパッケージ(Gに加えて)
・18インチアルミホイール
・本革シート
・カラーヘッドアップディスプレイ
・TコネクトSDナビ
という装備の差になります。
価格は、
X・・・3,294,000円(現行比+7万円)
G・・・3,499,200円(現行比+7万円)
Gレザーパッケージ・・・4195800円(現行比+12万円)
車を高く売る、安く買うには
新型カムリは、先代よりも随分高くなってしまうようです。
カムリに限らず、車を高く売る、安く買う方法を紹介します。
1.車を高く売る今乗っている車を少しでも高く売るには、複数の中古車買い取り業者を競争させて高値を引き出すことが大切です。
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ライバル車と比較
カムリハイブリッドのライバル車といえば、ホンダのアコードハイブリッドです。
サイズも近いですし、どちらも、米国を販売の中心としていますが、日本国内ではハイブリッド専用セダンとして販売しているところも似ています。
スタイリッシュなアコードハイブリッド
ホンダ、アコードハイブリッドは、2016年にマイナーチェンジされて、非常にスタイリッシュなデザインとなりました。
ヘッドライト内のデザインなど、「高級車」といえるレベルのものでしょう。
出典:HONDA
インテリアも、質感の高いものとなっています。
アコードハイブリッドのグレードは2つ。
ベースグレードのHYBRID LXが385万円
上級グレードのHYBRID EXが410万円となっています。
322万円~402万円のカムリハイブリッドよりも価格帯は若干上です。
新型カムリハイブリッドは価格の上昇が予想されているので、価格差は小さくなるでしょう。
アコードハイブリッドの方が燃費が良い!
アコードハイブリッドは、2.0Lエンジンに2つのモーターを搭載した、ホンダのスポーツハイブリッドシステム「i-MMD」が搭載されています。
エンジンのスペックは、
最高出力・・・145ps
最大トルク・・・17.8kgm
モーターのスペックは、
最高出力・・・184ps
最大トルク・・・32.1kgm
で、システム最高出力は199psと、カムリハイブリッドの205psに比べると若干劣っていますが、燃費は31.6km/Lと、カムリハイブリッドの25.4km/Lを大きく上回っています。
しかも、モーターのトルクをうまく使ったアコードハイブリッドの方が、0-100km/h加速も少し速いという結果が出ています。
トヨタの販売力で販売台数はカムリの方が上
燃費も加速もアコードハイブリッドのほうが良いから、アコードハイブリッドの方が人気なのでは?と思いますが、実際はそうではなく、カムリハイブリッドの方が販売台数は多くなっています。
最近のアコードハイブリッドとカムリハイブリッドの販売台数を比較してみましょう。
年 | アコード | カムリ |
---|---|---|
3月 | 216台 | 840台 |
2月 | 124台 | 458台 |
2016年1月 | 94台 | 396台 |
12月 | 203台 | 449台 |
11月 | 163台 | 495台 |
10月 | 199台 | 558台 |
9月 | 232台 | 602台 |
8月 | 176台 | 404台 |
7月 | 305台 | 622台 |
6月 | 280台 | 594台 |
5月 | 256台 | 494台 |
2015年4月 | 241台 | 469台 |
どちらもアメリカ向けの車なので、さほど販売台数は多くないですが、カムリハイブリッドの方が販売台数は数倍多くなっています。
トヨタの強い販売力やセダンへの強さ、カムリハイブリッドの方が価格が安いことなどが影響しているでしょう。
カムリの歴史
カムリは、カローラ<コロナ<カムリ<マークⅡ<クラウンというトヨタのセダンラインナップの中堅どころを担う車でしたが、今ではすっかり大きくなり、クラウンにも匹敵する大きさになりました。
歴代カムリ
ここで、歴代カムリを簡単に振り返ってみましょう。
初代カムリ(1980年~1982年)
出典:Wikipedia
初代カムリは、セリカのセダン版として、セリカ・カムリという名前で販売されていました。
セリカがベースであったことからFRであり、カムリとしてはこれが唯一のFR車でした。
カムリは1982年には2代目が発売され、初代カムリはわずか2年の短命に終わりました。
2代目カムリ(1982年~1986年)
出典:Wikipedia
2代目カムリから、4ドアセダンとしてFF化されました。
(初代はあくまでセリカの派生車種なので、2代目カムリを初代とするところもあります。)
兄弟車として「ビスタ」が発売され、カムリはカローラ店で、ビスタはビスタ店で販売されました。(ビスタ店は現在のネッツ店)
2代目カムリから、海外経も輸出され、アメリカでも人気の車となりました。
3代目カムリ(1986年~1990年)
出典:Wikipedia
「ハイソカー」ブームに伴い、カムリも上級車種、マークⅡに準ずるスタイルになりました。
1987年には、上級グレードとなるカムリプロミネントが投入されました。
カムリプロミネントは、アメリカではレクサスESとしても販売されたもので、クラウンに準ずるような上質なインテリアを実現しました。
3代目カムリは、バブル期の高級感を求めるユーザーのニーズに応えたモデルであるといえます。
4代目カムリ(1990年~1994年)
出典:Wikipedia
4代目カムリは、海外向けと日本向けで別の車両となりました。
海外向けのカムリは、日本ではセプターとして販売されていました。
日本向けの4代目カムリは、バブル期に開発されていたため内外装共に非常に質感の高いものとなりました。
5代目カムリ(1994年~1998年)
出典:Wikipedia
5代目カムリも、海外向けと日本向けで別の車両となっています。
当初は、海外向けと一本化して3ナンバーサイズにするという話が出ていましたが、ちょうどバブル崩壊後の低迷期で、3ナンバーの豪華なセダンが売れる時代ではない。という判断で、日本向けは5ナンバーに抑えられました。
サイズを抑えるだけではなく、価格も抑えるために質感を落としたため、販売台数は低迷。
日本国内向けのカムリの開発が終了する原因となりました。
6代目カムリ(1996年~2001年)
出典:Wikipedia
6代目カムリから、海外向けと共通のボディとなりました。
日本試乗での反応を見るため、数年間は5ナンバーサイズの5代目カムリと併売されましたが、1999年からはこのモデルのみに集約。
以降のカムリは全て3ナンバーモデルのみとなります。
このモデルから、ダイハツへ「アルティス」としてOEM供給が始まり、今でもダイハツの関係者を中心に利用されています。
7代目カムリ(2001年~2006年)
出典:Wikipedia
7代目カムリは、日本仕様ではV6エンジンが廃止され、直4、2.4Lエンジンのみとなりました。
このあたりから、カムリは完全に北米を向くようになり、どんどんサイズが大きくなっていきます。
8代目カムリ(2006年~2011年)
出典:Wikipedia
8代目カムリは、ウインダムが廃止されたこともあって、質感を高め、ウインダムの受け皿も務めるべく開発されました。
全幅は更に大きくなり、1,820mmに。クラウンを大きく上回るサイズです。
日本国内で取り扱うには大きくなりすぎたことと、時代はエコカー中心の時代になり、かつてカムリを購入していたようなユーザーはプリウスなどに流れてしまい、販売台数は低迷していました。
9代目カムリ(2011年~2017年)
出典:Wikipedia
9代目カムリは、低迷した販売台数を立て直すため、ハイブリッド専用車として大々的にフルモデルチェンジ。
これまでカローラ店のみの取扱いであったものが、全チャネルで販売されることになり、販売台数は持ち直しました。
しかし、セダン全体の需要が回復しているわけではないので、ハイブリッドがラインナップされていないマークXのユーザーが流れてしまい、今度はマークXが販売終了。という情報が出てきています。(2019年ごろ)