このページでは、フィット、フィットハイブリッドのマイナーチェンジ情報を紹介します。
もくじ
フィット、フィットハイブリッド
出典:ホンダHP
フィットは、ホンダのコンパクトカーです。
コンパクトなボディに広い室内空間、多彩なシートアレンジなど実用性が高く評価され、初代モデルが2001年に発売されて以来大人気となり、長年販売台数首位をキープしてきたトヨタ・カローラから首位を奪うなど、ホンダの主力コンパクトカーとなりました。
ところが、2013年に発売された現行フィットは、度重なるリコールを発表するなど、ブランドに傷がついてしまいました。
今回のマイナーチェンジで抜本的な改良が施され、汚名返上できるかが注目されています。
フィットのマイナーチェンジは、2017年6月29日に実施されました。
新型フィットのデザイン
エクステリア
・Sグレード
出典:ホンダHP
出典:ホンダHP
フロントマスクは、ヘッドライト周辺のデザインの変更と、バンパーのデザインが大きく変わっている事がわかります。
また、ホイールのデザインも変わっています。
インテリア
新型フィットでは、インテリアの質感も向上します。
出典:ホンダHP
シート表皮の質感が向上。
出典:ホンダHP
シフトノブの質感が向上。
上位グレードの室内はこんな感じ。
出典:ホンダHP
カラーは全12色に!
新型フィットでは、全12色のカラフルなボディカラーが用意されます。
出典:ホンダHP
・ルージュアメジストメタリック
・ブリリアントスポーティブルーメタリック
・スカイライドブルーメタリック
・プレミアムアガットブラウンパール
・プレミアムホワイトパールⅡ
・クリスタルブラックパール
・プレミアムイエローパールⅡ
・プレミアムクリスタルレッドメタリック
・ルナシルバーメタリック
・ミッドナイトブルービームメタリック
・シャイニンググレーメタリック
・サンセットオレンジⅡ
以上の12色です。
ターボエンジン搭載はナシ
出典:ホンダHP
新型フィットには、ターボエンジンが搭載されるといわれています。
現時点で明らかになっているのは、排気量は1.0Lのターボエンジンになるだろう。ということだけです。
詳しいスペックはまだ分かりませんが、低回転から十分なトルクを発揮し、現在の1.5Lエンジン並の加速を実現するということです。
このターボエンジンは、フィットガソリン車のスポーティーグレード、RSに搭載されるのではないかと言われています。
続報
ターボエンジンの搭載はフルモデルチェンジになるかもしれない。と言われていましたが、やはり今回のマイナーチェンジではターボエンジンは搭載されないようです。
パワートレインは、現行と変わらず1.3Lガソリンエンジン、1.5Lガソリンエンジン、1.5Lハイブリッドです。
燃費
既存のガソリン車、ハイブリッド車の燃費も変わります。
まずは、燃費が向上するハイブリッドの燃費を紹介します。
フィットハイブリッドの燃費は、36.4km/Lから、37.2km/Lの向上しました。
ノートe-POWERのSグレードは、エアコンも付いていないグレードなので、フィットハイブリッドの燃費はクラスNo2といえるでしょう。
燃費が下がってしまうガソリン車の燃費は、26.0km/Lから24.6km/Lに低下します。
ホンダによると、きめ細かなチューニングを実施し、スムーズな加速フィールを実現した結果だということです。
加速を重視した結果、ガソリン車の燃費はヴィッツに抜かれました。
ホンダセンシング搭載
出典:ホンダHP
新型フィットには、「ホンダセンシング」という安全支援機能が搭載されます。
ホンダセンシングには、
・衝突軽減ブレーキ(自動ブレーキ)
・歩行者事故低減ステアリング
・アダプティブクルーズコントロール(レーダークルーズコントロール)
・車線支援維持システム
・路外逸脱抑制機能
・誤発進抑制機能
・先行車発進お知らせ機能
・標識認識機能
など、多くの機能が搭載されています。
この機能は、コンパクトカーとしてはトップクラスの機能といえます。
自動ブレーキはライバル車にも搭載されていますが、アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援システム、標識認識機能などは、他社では高級車に搭載されているような機能です。
現行フィットの「あんしんパッケージ」は、30km/h以下の低速にしか対応しておらず、ガラスが曇るとうまく動作しなくなるなど、問題点も指摘されていました。
ホンダは、他社のものに比べて評価の低かったあんしんパッケージのホンダセンシングへの切替を進めています。
優れたパッケージング
フィットは、センタータンクレイアウトを採用し、シートアレンジも非常に豊富な優れたパッケージング、積載性を誇る車です。
後席の足元空間、荷室空間は全長の長い日産ノートに一歩譲りますが、シートアレンジも含めた使い勝手ではクラスNo1と言っても過言ではないでしょう。
この優れたパッケージングは、新型フィットでも当然引き継がれます。
フィットのシートアレンジの例を紹介します。
出典:ホンダHP
出典:ホンダHP
出典:ホンダHP
出典:ホンダHP
パワフルなエンジン
元々エンジンの評価が高いホンダですが、フィットも例にもれず、パワフルなエンジンが魅力です。
1.3Lガソリン車は100psを発揮。ヴィッツとさほど変わりませんが、気持ちよく回るフィーリングでヴィッツよりも運転が楽しい。と評判は上々です。
また、ハイブリッドの方はエンジンとモーターを合わせたシステム出力が137psと、アクアやヴィッツハイブリッドの100ps、ノートe-POWERの109psを大きく上回っており、コンパクトカー離れした走りを楽しむことが出来ます。
しかも、燃費はクラストップクラスなので、燃費とパワーを両立した素晴らしいエンジンといえますね。
トランスミッションの改良
ここまでフィットの魅力を色々と紹介してきましたが、フィット(ハイブリッド)には、大きな懸念すべき点があります。
それは、フィットハイブリッドのトランスミッションです。
フィットハイブリッドのトランスミッションには、デュアルクラッチトランスミッションとは、クラッチが2つ存在し、奇数段と偶数段をそれぞれ担当し、例えば3速に入った時、既にもう一つのクラッチが4速に入る準備をしており、スムーズに変速することができ、またMT車のようなダイレクトな走行フィールが実現できる。といった特徴があります。
ところが、このセッティングがうまくいっておらず、変速がギクシャクしたり、スピードが上がらないなどのトラブルが多発。リコールを5回発表することとなり、ホンダのハイブリッドシステムの信頼性を失う結果となってしまいました。
このトランスミッションは、ドイツのシェフラーというメーカーのものを使っているのですが、特許などの関係でホンダ自身も詳しい中身が分からず、抜本的な改善ができなかったためこういったことになった。との見方が大勢です。
新型フィットには、抜本的に改良されたトランスミッションが搭載され、安心して乗れるフィットハイブリッドになるでしょう。
スマホ連携ができる!
新型フィットには、iPhoneとの連携ができる「Apple CarPlay」や、Androidスマホとの連携ができる「Android Auto」に対応しました。
Apple CarPlay
Apple CarPlayとは、iPhoneと車をUSBで連携することで、カーナビ画面上で一部のiPhoneアプリを利用できる機能です。
主な機能は、
・マップ
・電話
・メッセージ
・ミュージック
などです。
Siriを使って起動することもできるので、安全運転にも寄与します。
Android Auto
Android AutoもApple CarPlayに似た機能ですが、AndroidOSを使用したスマートフォンに対応した機能です。
車とスマートフォンをUSBで接続することにより、
・マップ
・音楽
・電話
・メール
・音声(オッケーグーグル)
・スカイプなど、その他アプリ
をカーナビ画面上で利用することができます。
新型フィットの価格
新型フィットのグレード構成は、大きく分けて4つに分けられます。
HYBRID・・・低燃費と力強さを両立したモデル
13G・・・バランスの良い1.3Lエンジンを搭載したモデル
15XL・・・質感や装備も充実した、余裕の1.5Lエンジンを搭載したモデル
RS・・・スポーティーな走りが楽しめるモデル
新型フィットの価格は、
<ガソリン車>
13G・F・・・1,428,840円
13G・Lホンダセンシング・・・1,653,480円
13G・Sホンダセンシング・・・1,790,640円
15XLホンダセンシング・・・1,853,280円
RSホンダセンシング・・・2,050,920円
<ハイブリッド車>
HYBRID・・・1,699,920円
HYBRID・F・・・1,815,480円
HYBRID・Fホンダセンシング・・・2,079,000円
HYBRID・Sホンダセンシング・・・2,205,360円
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フィットのライバル車
フィットのライバル車は、トヨタヴィッツ、トヨタアクア日産ノート、マツダデミオなどです。
これらライバル車も簡単に紹介します。
トヨタ、ヴィッツ
出典:トヨタHP
ヴィッツは、トヨタの主力コンパクトカーです。
ヴィッツは2017年1月のマイナーチェンジでハイブリッドが追加され、販売台数が大幅に増えています。
燃費は1.3Lガソリン車が25km/L、ハイブリッド車が34.4km/Lとフィットよりも少し劣ります。
予防安全機能であるトヨタセーフティセンスCも、ホンダセンシングに比べると機能も少なく、フィットの方が高性能です。
価格は1.3Lガソリン車が148万円~、ハイブリッドが181万円~と、フィットよりも高めです。
スペックや価格を比べてみると、フィットの方が良いのでは?と思いますが、「ハイブリッドといえばトヨタ」というイメージもあって、フィットとほぼ同じくらい売れています。
トヨタ、アクア
出典:トヨタHP
アクアは、トヨタのハイブリッド専用コンパクトカーです。
燃費はフィットを上回る37km/Lです。
パワーや室内の広さではフィットハイブリッドよりも劣るものの、プリウスよりも手頃な価格とプリウスを上回る低燃費で人気を集め、販売台数ランキングNo1の常連となりました。
ヴィッツにもハイブリッドが登場したことで、トヨタ内での競合もあり、最近は多少販売台数が伸び悩んでいるものの、安定してフィットを上回る販売台数となっています。
アクアは、2017年中にマイナーチェンジされて質感が向上し、ヴィッツとの差別化が図られます。
日産、ノート
出典:日産HP
日産ノートは、日産の主力コンパクトカーです。
このクラスの中では全長が少し長く、室内長にゆとりがあるのが特徴です。
2016年にはe-POWERと呼ばれるハイブリッドシステムが搭載されました。
e-POWERシステムはエンジンとモーターが協力して走行するトヨタやホンダのハイブリッドシステムとは違い、エンジンは発電専用、走行はモーターのみで行うというシステムです。
そのため、モーターは電気自動車、リーフと同じものが搭載されており、静かでトルクフルな走りを楽しむことが出来ます。
このe-POWERシステムがヒットして、2016年11月には新車販売ランキングで1位になりました。
日産車が新車販売ランキングで1位になるのは実に30年ぶりで、日産久々の大ヒット車となりました。
マツダ、デミオ
出典:マツダHP
マツダ、デミオは、ガソリン車とハイブリッド車が用意されているライバル車とは違い、ガソリン車とディーゼル車がラインナップされています。
ディーゼルエンジンならではのトルクフルな走りと低燃費、軽油を使うためランニングコストの安さも特徴です。
また、デミオはより上のクラスのアクセラ、アテンザなどと共通のパーツを使っており、質感が高いことも特徴です。
また、走りをアピールしているマツダらしく、オルガン式ペダルを採用しているのもクラス唯一です。
フィットやヴィッツ、アクア、ノートなどと比べると販売台数は少ないですが、欧州車を思わせるような個性的なデザインや、質感の高いインテリアが評価され、一定の支持を得ています。
フィットの歴史
フィットは、初代が2001年に発売され、現行型で3代目です。
簡単にフィットの歴史を紹介しましょう。
初代フィット(2001年~2007年)
出典:favcars
初代フィットは、コンパクトカー、ロゴの後継車として2001年に発売されました。
シャープなデザインと、センタータンクレイアウトを採用してライバルのコンパクトカーよりも広い室内空間を実現した初代フィットは、2002年には日本国内で33年間販売台数首位を維持してきたトヨタカローラを上回る程の人気となりました。
フィットの大ヒットを受けて、セダンモデルのフィットアリア、全長を延長したエアウェイブなども発売されました。
二代目フィット(2007年~2013年)
出典:favcars
二代目フィットは、初代フィットの大ヒットを受けて、キープコンセプトで2007年に発売されました。
室内空間をより広くするため、初代フィットを膨らませたようなデザインとなり、エクステリアは初代フィットの方が良かった。という声も聞かれました。
エンジンが改良され、1.3Lでも100psを実現。クラス最高のパワーとクラス最大の室内空間で、2代目もヒットモデルとなりました。
2010年にはハイブリッドモデルが追加されました。IMAと呼ばれるマイルドハイブリッドでしたが、当時はハイブリッド自体が珍しく、人気の後押しとなりました。
3代目フィット(2013年~)
出典:ホンダHP
3代目フィットはデザインを一新。エキサイティングHデザインと呼ばれるフロントグリルからヘッドライトまでが繋がった一体感のあるデザインで発売されました。
ハイブリッドの方は、3代目からi-DCDというストロングハイブリッドに進化。システム出力137psのパワフルなシステムで、コンパクトカー離れした加速を手に入れました。
しかし、このi-DCDに搭載されているトランスミッション、DCT(デュアルクラッチトランスミッション)の設計がうまくいっておらず、坂道でギアがうまくつながらない、走行がギクシャクする、場合によってはエンジンが停止するなどのトラブルが多発。
2013年から2014年にかけて5度のリコールを発表することとなり、初代、2代目のような大ヒットには至りませんでした。