自動車保険には、「代理店型自動車保険」と、「通販型自動車保険」があります。
代理店型自動車保険と通販型自動車保険は、どう違うのでしょうか。
通販型自動車保険のメリット、デメリットも紹介します。
もくじ
代理店型自動車保険と通販型自動車保険の違い
代理店型自動車保険とは、保険会社と契約者の間に保険専門店やディーラーなど「代理店」が入り、ユーザーと保険会社の間に入って様々な手続きを代行してくれる自動車保険のことです。
通販型自動車保険とは、別名「ダイレクト型自動車保険」とも呼ばれ、保険会社とユーザーの間に代理店を通さず、直接(ダイレクトに)やりとりをする自動車保険のことです。
通販型自動車保険と代理店型自動車保険それぞれの特徴を、詳しくみていきましょう。
代理店型自動車保険の特徴
代理店型自動車保険の特徴を紹介します。
手続きは、全て代理店を通して行う
代理店型自動車保険では、契約、事故処理、契約の変更など、全て保険会社との間に代理店を通して行います。
難しいやりとりや書類の作成は、全て代理店に任せておけば代行してくれるのが特徴です。
便利な半面、自分で直接保険会社とやり取りして契約の変更などを行うことは基本的にできず、必ず代理店を通さないとできないので、煩わしい部分もあります。
また、代理店型自動車保険は、一人の担当者を決めて対応するものが多いので、その担当者が休みの場合は、対応が後日になる場合もあります。
代理店手数料が発生するため、保険料が高い
代理店型自動車保険では、代理店への手数料や、代理店とのやりとりをする保険会社の事務員の人件費が発生するため、通販型に比べて保険料が高くなります。
通販型自動車保険の特徴
続いて、通販型自動車保険の特徴を紹介します。
手続きは契約者本人が行う
契約する時、車を買い換える時、補償の内容を変更する時など、契約者が自分でインターネットまたは電話を通じで手続きを行います。
代理店手数料がないので、保険料が安い
通販型自動車保険は、間に代理店が入らないため手数料がかからず、その分保険料を安くすることができます。
電話で契約をするよりも、インターネットで契約をしたほうが更に人件費を節約できるので、通販型自動車保険では、インターネット割引を設定しているところが多くなっています。
通販型自動車保険を契約するときは、インターネットを使いましょう。
純保険料と付加保険料
ここで、自動車保険の保険料の仕組みをもう少し掘り下げて説明しましょう。
自動車保険の保険料は、「純保険料」と「付加保険料」という2つの保険料の合計からなっています。
純保険料とは
純保険料とは、事故の際の賠償や車の修理費用など、保険で提供される補償の原資となる部分です。
純保険料は、通販型、代理店型共に変わりません。
付加保険料
画像出典:保険スクエア
付加保険料とは、「代理店手数料」「保険会社の経費」「保険会社の利益」など、支払われる保険金とは関係のない部分のことです。
通販型自動車保険では、代理店手数料はゼロ。保険会社の経費も、代理店とやりとりをする事務員の人件費を削減するなどコストが削減されているため、代理店型よりも少なくて済みます。
通販型自動車保険は、付加保険料の部分が代理店型自動車保険よりも安くなっているから、保険料を安くできる。ということです。
通販型自動車保険の事故対応
通販型自動車保険は安いけど、事故対応は大丈夫?といった声をよく聞きます。
結論から言うと、間に代理店を通さないというだけで、事故処理の流れは代理店型自動車保険と同じです。
事故処理の流れ
事故処理の流れを簡単に説明します。
1.事故受付
契約者からの電話連絡で、事故があったこと、どういった状況で事故が起きたのかを記録します。
最近はどの保険会社も、24時間265日事故受付をしています。
2.相手との示談交渉
事故の相手、相手方の保険会社と示談交渉を行います。
場合によっては弁護士を入れての交渉となります。
3.保険金の支払い
示談が成立、もしくは揉めた場合は判決が確定したら、保険金が支払われます。
代理店の担当者を通して話をするか、保険会社の担当者と直接話をするかの違いで、手続き自体は、代理店型自動車保険も通販型自動車保険も同じです。
純保険料は代理店型も通販型も同じ
上で紹介したとおり、保険金の支払いの原資となる純保険料は、代理店型自動車保険も通販型自動車保険も同じです。
その為、保険金の不払いが多いなどといった心配をする必要はありません。
ちなみに、これまでに保険金不払いが原因で金融庁から業務停止命令を受けたのは、全て代理店型自動車保険です。
何故、高い保険料を払っている代理店保険会社の方が不払いが多いのか。
これは、代理店による契約者に対する説明不足、担当者の知識不足があると思われます。
(代理店にはピンからキリまであり、あまり保険に詳しくない担当者もいます。それに対し通販型は、直接保険会社が対応するわけですから、保険に詳しくないはずがありません。)
事故対応には専属の担当者がつく
万一事故が起きてしまった場合、ほとんどの通販型自動車保険で専属の担当者がつきます。
この担当者が代理店型の担当者のように、事故処理が完了するまで様々なサポートをしてくれます。
通販型自動車保険は、必要な時だけ保険会社の方で担当者をつけてくれるということです。
このように、サポートの面でも、代理店型自動車保険と遜色ないものとなっています。
むしろ、間に代理店の担当者が入らない分、通販型の方がレスポンスが良いこともあります。
通販型自動車保険のメリット、デメリット
ここで、通販型自動車保険のメリット、デメリットをまとめてみましょう。
通販型自動車保険のメリット
・保険料が安い
これが最大のメリットといえます。各所のコストカットにより、保険料が抑えられています。
・ネットでいつでも手続きができる
ネットで24時間、いつでも契約変更などの手続きを行うことができます。
代理店型だと、営業時間、担当者の出勤日などを気にする必要があります。
・事故対応は代理店型と遜色がない
事故発生時は保険会社の担当者が付き、処理が完了するまでサポートしてくれます。
(代理店の担当者の役割を果たしてくれます)
通販型自動車保険のデメリット
・手続きを丸投げはできない
必要最低限の手続き(ネットでの操作、書類への記入など)を自分でする必要があります。
やり方は丁寧に教えてもらえますが、代理店のように担当者に「丸投げ」することはできません。
・対面での対応は基本的にない
通販型自動車保険は、ネットや電話でのやり取りが基本です。
もちろん、分からないことがあれば丁寧に教えてもらえますが、直接顔を合わせて手続きをしないと不安な方には、向いていないといえます。
安い通販型自動車保険を探す
通販型自動車保険の特徴や、なぜ安くできるのか。分かっていただけたかと思います。
一般に、通販型自動車保険であればどこでも代理店型自動車保険よりは安いのですが、「付加保険料」の中の「保険会社の経費」「保険会社の利益」の違いにより、通販型自動車保険の中でも保険料に差があります。
同じ補償内容で、少しでも安い自動車保険を探すには、複数の保険会社に同時に見積もりを出してもらって、比較する必要があります。
ネットで簡単に保険会社の比較ができるサイトを紹介します。
こうしてネットで一括見積もりができるのも、インターネットでのやりとりが中心の通販型自動車保険の特徴といえます。
見積もりは無料で、必ずどこかと契約しないといけないということもないので、一度試してみてください。